外発的な働きかけは、他者をコントロール下に置く目的が裏に隠れている

  • 外発的な動機付け、いわゆる「アメとムチ」は、他者をコントロールしようという目的が必ず存在する、と言ってもいい。
  • 報酬や罰を与えることで何が起こるか、何を期待しているかというと、それを与える相手が、こちらが思っているように振る舞うこと。それ以外のシーンで報酬や罰を与えるなんてことは、人とのコミュニケーションの中では、おそらくはないと言えそう。
  • アメとムチの文脈で使われがちな言葉の「あなたのために」というのも、結局その目的を辿れば、多くは内心ではコントロール下から離れていってしまうことを抑え込もうとしてることに他ならない。「わたしの言う通りにしておいた方がいいのは、あなたのためを思ってのこと」でしかなく、コントロールしようとしてる。
  • この「あなたのために」という文句は、[『世界は贈与でできている』(近内悠太)](『世界は贈与でできている』(近内悠太) https://scrapbox.io/bsc/%E3%80%8E%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AF%E8%B4%88%E4%B8%8E%E3%81%A7%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%80%8F%EF%BC%88%E8%BF%91%E5%86%85%E6%82%A0%E5%A4%AA%EF%BC%89)でも、贈与論と絡めて「呪い」と表現されていることからも、その言葉を受け取る者に対していいことはなく、結局「あなたのため」にはなり得ない。
  • 人は、その人自身が変化していける。人の力への信頼をおくことで、コントロールは必要なくなる。
  • となれば、コントロールする目的で使われる外発的は働きかけは、必要なものではなくなる。